昔からシルクは肌に良いとされていたので、絹糸の成分の分析や研究が頻繁に行われてきました。多くの技術研究者が蚕が食べる桑葉の成分そのものや、蚕が吐く糸の主成分であるセリシンやフィブロインなどのタンパク質に着目し研究を重ねてきました。そのうち、2種類のタンパク質以外に天然シルクペプチドという中途半端な物質が、蚕が吐いた糸の中に微量に存在することが解ってきました。絹糸断面

十年以上も前から知られていた天然シルクペプチドですが、それを自然なまま取り出す技術の開発に成功し、2013年2月に全く新しいシルクの化粧品原料としてアメリカで認められ、INCI名称:シルクオリゴマーとして登録されました。

セリシンやフィブロインとの大きな違い
通常はシルク化粧品というと、絹糸の周囲を覆っているセリシンというタンパク質か、絹糸そのものであるフィブロインというタンパク質を加工した原料を使います。セリシンはセリンというアミノ酸を多く含み、水に溶けやすく、とても保湿力が高いのが特徴です。フィブロインはグリシン、アラニンというアミノ酸を多く含み、水に溶けにくく、繊維状をしています。肌を保護し、キメを整えたり、紫外線からお肌を守る目的で使用されます。

前述した二種類のタンパク質はいずれもお肌を保護し、守るという目的でこれまで使用されてきました。 しかし、シルク本来の大きな特徴は、修復、再生、鎮痛、抗酸化、抗炎症など多義にわたり、肌の内面からの働きかけが多いのも事実です。天然のセリシンやフィブロインはアミノ酸が数万個〜数十万個連なったタンパク質ですので、肌からの浸透はそのままでは望めません。そんな中、酸やアルカリ、有機溶剤などの薬品を使って意図的にタンパク質を分解し、お肌に浸透可能なレベルの大きさに調整したものがシルク化粧品原料として使用される様になりました。それらは、加水分解ペプチド、合成ペプチドとよばれています。しかしながら、100%シルク本来の真価を得るまでには至っていないのが現状です。従来の原料

第三のシルク化粧品原料であるシルク抽出液(シルクオリゴマー)は製造過程で化学薬品との接触を一切行わずに抽出された天然シルクペプチドです。そのため昔から言い伝えられる自然な絹糸の良さを損なうことなく自然なまま液体として原料化することができました。新しい原料

<新しい第三のシルク原料の特徴>

●成分は、肌への浸透が可能なレベルの大きさです。
●セリシンではなく、フィブロインでもなく、それらを化学分解した分解ペプチドでもありません。
●成分の大半を、トリプトファン、プロリン、グリシンという3種類のアミノ酸を主骨格とした天然のペプチドが占めています。
 そのため、お肌の内面から自然な形で働きかけ、肌本来の健やかさを取り戻そうとします。