化粧品は肌に浸透する?
- 2018.10.3
『化粧品は肌に浸透する?』
「ヒアルロン酸配合」、「コラーゲン配合」など配合成分を謳った商品を最近よくみかけます。これらの成分はどのような仕組みで、肌によい影響を与えてくれるのでしょうか。肌と化粧品の「浸透」についてご説明します。
◎分子の大きさが浸透力に関係しています。
肌には、紫外線、水、化学物質、ホコリ、ウィルスなどの侵入を防ぐバリアー力があります。一般的な化粧品も例外ではなく、肌に直接塗って「浸透」させることは、通常は困難なのです。CMや広告などで「浸透」という表現が好んで使われていますが、これは「角質層に化粧品をなじませ、角質層の良い状態を作ること」を言います。正しく言うと「浸透」ではなく、「コーティング」ですね。
これが不思議なことに、低分子成分なら必要な部分に、直接働きかけることが可能になるのです。
食べ物は、口から入り、胃や小腸などの消化器官で小さく分解されます。そして、分解された食べ物は、栄養素として体中に浸透し、エネルギーとなります。
ですが、肌には胃や小腸のような消化器官は存在しません。では、化粧品の成分は、どのようにして肌から浸透していくのでしょうか? そこには“分子量”という、物質固有の特性が関係しています。
動植物から抽出される「エキス類」や「コラーゲン」など。それらの成分の効果を、もっともらしく謳った広告をよくみかけますが、肌から直接成分を浸透させる場合、物質の分子量は3000以下でないと難しいと考えてください。言い換えれば、分子量が3000以下の成分なら浸透するということです。
一般的な化粧品によく含まれる化粧品成分の分子量は、「ヒアルロン酸」で約800万、「コラーゲン」で約60万と、お肌に直接塗っても、とても肌への浸透は期待できない分子量で構成されている成分もあれば、ビタミンC(分子量約180)、アスタキサンチン(分子量約600)、カテキン(分子量約290)、コエンザイムQ-10(分子量約860)、アルブチン(分子量約270)などの成分のように、肌に浸透可能なレベルの分子量をもつ成分も多く使われています。
弊社の「沼田のシルク化粧水」に配合している天然シルクペプチド(シルク抽出液)は、シルクに含まれるフィブロインを独自製法で水熱処理して得られた、中低分子量のペプチド体のみを配合しています。
天然シルクペプチド(シルク抽出液)についての詳しい説明は、コチラのページに掲載しています。
上智製薬編集部 2018.10.3
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